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台湾有機タンジン

台湾有機タンジン

「薬食同源」は中華系の人々ならではの飲食文化です。特に秋冬になると、体に栄養を与え、血液循環を促進し、血の滞りを除くとともに、血中脂質を低下させ、心血管系を保護するために、台湾の人々はタンジンを食します。このタンジンは、「平民のジンセン(高級な朝鮮人参)」として讃えられ、栽培時の病虫害にも強く、台湾の気候での有機栽培に非常に適した植物です。
台灣オーガニックファインティー&フード

「薬食同源」は中華系の人々ならではの飲食文化です。特に秋冬になると、体に栄養を与え、血液循環を促進し、血の滞りを除くとともに、血中脂質を低下させ、心血管系を保護するために、台湾の人々はタンジンを食します。このタンジンは、「平民のジンセン(高級な朝鮮人参)」として讃えられ、栽培時の病虫害にも強く、台湾の気候での有機栽培に非常に適した植物です。

タンジンは別名「紅蔘」(こうじん)とも呼ばれ、紫色の花火のような花が美しく咲き、根は珊瑚のような赤色なので「紅珊瑚」とも呼ばれます。 タンジンは、暖かく湿った環境を好み、腐植層の土壌栽培に適しています。 成長期間が一年と長いため、多くの農家が栽培を断念してきましたが、花蓮農業改良場が、2005年から、タンジンの種子を収集、栽培、繁殖実験を行い、農家の指導を行いました。そのため、台湾では、有機タンジンは宜蘭と花蓮の両県で栽培されています。2019年初に屏東で推奨がはじまり、特に温室で育てることにより、雨や洪水に影響されず、とても香りの高いタンジンが作られるようになっています。

農業試験研究所の研究によると、秋冬に収穫されたタンジンは、根の部分に含まれる有効成分の含有量が夏よりも格段に高く、優れた品質となります。台湾で栽培されているタンジンは、製造工程と供給源の安全性に於いて重金属や残留農薬の汚染がなく、収穫品質は中国大陸よりも高くなっています。

農家によると、タンジンは病虫害が少なく、有機栽培に適しています。利益は稲作よりも20~30%多いため、多くの農家が栽培を始めるようになりました。 タンジンの病害には根こぶ病があり、根こぶ病菌に感染すると、根は排水能力を失い、株はしおれ、根は腐りやすくなります。 一部の有機農家は、病原菌の感染を防ぐために作物のローテーション栽培を行っています。

タンジンは主にひげ根を食用にするため、収穫は雨の日を避け、天気の良い日におこなわれます。 鍬を使って周りの土ごと注意深く掘り起こし、株を揺らしながらゆっくり引き抜きます。強く引きぬくとひげ根が切れてしまうので、そうならないよう注意しながら収穫するので、大変手間のかかる作業となります。

台湾で使用されている漢方生薬の90%は中国大陸からのものであり、乾燥タンジンの輸入量は150トンから300トンで、2009年には600億台湾ドルに達するなど、増加を続けました。 当時漢方生薬は、漢方薬局または中医師を通してのみ販売されていたため、農家はたとえタンジンを育てても、販売が困難でした。そこで、台湾は2009年に藥食同源法規を公布し、一部の漢方生薬を食品として管理するようにしたため、紅棗、ハトムギ、黒豆など台湾産の漢方生薬は、新鮮な状態、もしくは乾物にして、農家が直接販売できるようになりました。ジンセン、当帰、タンジンなどの漢方生薬は「調味食材」として販売されており、新鮮なタンジンは農家が直接販売でき、乾燥タンジンは漢方薬局でのみ販売されます。 今では、農家は薬用‧食用素材のタンジン栽培に懸命に取り組むようになり、高級レストランへの販売が最大の販路となりました。冬期の強壮用以外にも、青臭さや渋みのない新鮮なタンジンの味わいを甘いデザートにして楽しめます。

近年では、台湾のバイオテクノロジー企業により、タンジンを使用した注射剤、錠剤、カプセル、ドロップピルなどのさまざまな商品や、タンジンを使用した食品として、健康ティーバッグ、ドリンク、薬膳レトルト食品などが開発されています。 また、タンジンの根茎、花、葉から抽出したエッセンシャルオイルやハイドロゾルを使ったスキンケア製品も製造されています。タンジンは植物全体が宝のようなもので、とても付加価値の高い農作物なのです。

タンジン食用時の注意:出血性疾患がある人、月経中および妊娠中の女性はタンジンを摂取しないでください。

タンジンを摂取するときは、アスピリンや他の抗凝固薬を同時に使用することは避けてください。

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