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フルーツ界の瑪瑙、デリケートな有機楊梅(ベイベリー)

フルーツ界の瑪瑙、デリケートな有機楊梅(ベイベリー)

台湾は、以前は原生種の楊梅を主に栽培しており、サクランボ大の果実には果肉が少なく酸味が強く、蜜煮加工に適していました。「楊梅」はデリケートな果物です。苗の栽培から最盛期の収穫、消費者のもとへの配送まであらゆる面での技術が必要で、価格も安くありません。
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ベイベリーは、外見が「水楊子」(小さな松ぼっくり)に似ていて、梅のような味わいがすることから、北京語で「楊梅」と呼ばれています。栄養が豊富で、味わいは甘酸っぱく、夏の火照りを沈める優れた果物です。「楊梅」には、多くの興味深い逸話があります。「楊梅」という地名と果物の「楊梅」と関係は?そんなにデリケートで特別なの?台湾の人々は端午節には肉粽とともに、楊梅の旬の味を思い出します。


土地の名称
台湾の地名のなかで、果物にちなんだものは唯一「楊梅」だけです。「楊梅」の旧名称は「楊梅壢」といい、「壢」は客家語で「台地と台地の間の河川や谷などの低地」を表します。清の時代の乾隆年間(18世紀)に漢人の移民がこの地に住むようになり、野生の楊梅の木が見渡す限り生えているのを見て、この地を「楊梅壢」と名付け、民國9年(1920年)に「楊梅」と改名し、「楊梅」はその地の區樹となりました。

成長環境
「楊梅」は、気温は25度前後、緯度は30度付近の湿度が高い底海抜の山の斜面や谷に適しています。柑橘類、琵琶、茶樹に似ていて適応性が高く、新北市、新竹、南投で栽培されています。普通の果物と違い、病虫害が少なく手間がかからず、毎年2〜3月に開花し、品種によりますが5月から7月に収穫があり、端午節のころに最盛期を迎えます。

手間がかかるのは果実が熟した後で、良い香りで害虫のミバエが引き寄せられることと、収穫期間がたったの15日間しかない上に、痛みやすく運送にも不向きなため、農家は大規模栽培に踏み切れません。有機農家は収穫前に樹木全体を肌理の細かいネットで覆い、ミバエから楊梅の実を守ります。

台湾は、以前は原生種の楊梅を主に栽培しており、サクランボ大の果実には果肉が少なく酸味が強く、蜜煮加工に適していました。1980年代に、中国なから、水晶楊梅、黒楊梅、白楊梅、烏梅楊梅、紅美人楊梅など200余りの品種を導入し、栽培を始めました。なかでも、中国浙江省の東魁楊梅という品種が喜ばれ、ピンポン球くらいの大きさの実は、鮮やかな赤で水分が多く、香り高く、市場価格の高い高経済作物となりました。接ぎ木には技術が必要で、株には雄株(結実しない)と雌株、雌雄同体株が存在するので、苗木は農家が接ぎ木を済ませてから出荷されます。

有機楊梅はそんなにデリケート?どうやって食べるの?

「楊梅」はデリケートな果物です。苗の栽培から最盛期の収穫、消費者のもとへの配送まであらゆる面での技術が必要で、価格も安くありません。

中国古代の薬草辞典「本草綱目」には、「楊梅は喉の渇きを癒し、五臓を調和させ、胃や腸を浄化し、刺激を和らげる効果がある。楊梅の果実、種、根、皮は全て中薬の効果があり、性質は平(体を冷やしも温めもしない中性)で無毒」という記載があります。

このように、「楊梅」は多くの効能を併せ持つフルーツで、「果物界の瑪瑙」と讃えられています。生で食べても、ジャムにしても、果物酒、果物酢、シロップ煮、またはマカロンやケーキ、その他スウィーツに使っても爽やかで美味しく、レストランやカフェでの季節を感じさせる繊細なデザートとして価値の高い果物です。

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