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太陽の下のエメラルド — 汁気たっぷり有機スイカ

太陽の下のエメラルド — 汁気たっぷり有機スイカ

選定された小さなスイカは、台湾南部では漬物にして料理に使ったり、スイカの白い部分は真夏に料理の食材として使われます。
台灣オーガニックファインティー&フード

太陽の下のエメラルド — 汁気たっぷり有機スイカ

台湾の夏は瓜類の最盛期で、中でもスイカは一番人気。台湾の種無しスイカの生産量は世界一を誇ります。

世界には6000種あまりのスイカの品種がありますが、実にその四種に一種が台湾の品種です。

時代にあわせて改良されるスイカの品種

台湾は、早くに大型で種の多い黒皮や嘉宝瓜品種を導入し、60年代以降、品種改良により紅娘、富宝などの大型で果肉の赤いスイカや、金蘭のように果肉の黄色い小型のスイカが登場しました。同時期に種無しスイカも作り出され、なかでも陳文郁氏が研究開発したスイカの品種は285種にものぼり、東南アジアや中国大陸のマーケットにも売られるようになり好評を博しています。近年、台湾の核家族の家庭では、スウィートビューティー、ダイアナ、種無しスイカ、ミニラブ、賜樂鈴460などのような小型のスイカが好まれています。スイカは砂や小石の土壌のような水はけの良い場所での栽培に適しているため、台湾では花蓮、苗栗、雲林、嘉義、屏東などで盛んに生産されています。

栽培の困難を克服した有機スイカ

有機スイカの栽培は、露地ものであっても温室の吊り下げ栽培であっても、まずは適した品種の選定が必要です。現在は、「スウィートビューティー」が最も人気で、果実は楕円、表面の模様が鮮明で、果肉は平均にしっかりついており、丈夫な外皮に覆われています。重さは3〜4キロで、消費者に好まれる丁度良い大きさで糖度も十分です。また、産量が多いので農家にも喜ばれ、運搬にも強い品種です。スイカは雌雄異花で一つの花で自花受粉ができないため、ミツバチによる受粉のほか、収穫期を平均化するため人工授粉が必要となります。

有機栽培のフィールド管理においては、雑草の成長を抑えるため蓆を使用したり、藁や網を設置して瓜などの蔓を這わせたりします。スイカは蔓が1メートルまで伸びたとき、果実の選定を行い一株毎に一番良い果実を一個残すようにします。害虫管理は、性フェロモンを吹きかけた紙や瓶を使います。

スイカ栽培にとって水分は大事ですが、多すぎも良くなく、幼苗の時期や受粉期、収穫時期に大雨が降るのを嫌います。台湾のスイカは、開花時期は梅雨、最盛期には台風の心配があり、有機スイカ農家の収入は天気にとても左右されます。従来農法での生産量は有機農法の二倍の収穫量があることから、農薬や化学肥料を使わない有機スイカ栽培は、経験と忍耐が必要となります。

スイカは果実全体が宝物

スイカは、そのままでもジュースにしても、ドライスイカにしても美味しく食べられます。また、選定された小さなスイカは、台湾南部では漬物にして料理に使ったり、スイカの白い部分は真夏に料理の食材として使われます。また、薬用スイカフロストスプレーは、成熟前のスイカや皮を加工して作られ、発熱を伴う喉の腫れや痛みに効果があります。

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