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食農教育の好モデル 有機ロンガン

食農教育の好モデル 有機ロンガン

台湾には50種にものぼるロンガンの品種がありますが、現在は、粉殼、福眼、紅殼、青殼、五月眼、十月眼、水貢の品種が主流です。その中で、粉殼品種が9割を占め、糖度は26度にも達します。果実の大きさが揃っており、黄褐色の外観を持ち、果肉はコリコリとした淡白色、果粉は他の品種よりも多く、南投、高雄で多く栽培されています。
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食農教育の好モデル 有機ロンガン

有機ロンガンのクリーム色の小さな花は、ミツバチの重要な蜜源です。有機ロンガンは、果肉を新鮮な状態で食べたり、乾燥させてドライ龍眼にする以外に、殻、種子の仁、木の幹で家具を作ったり布を染める染料にすることができます。また、現代の科学技術により抽出した成分は、人々の健康、生態環境、文化遺産等、各項目ごとに宝のように重要な価値を持つことから、食用農業教育の良きモデルと言えます。

ロンガンは、ムクロジ科の常緑小高木の果樹で、土壌適応性が大変優れていて、低地で塩分の多い土地以外の殆どの土壌に適応します。300年余り前、福建省と広東省からの移民とともに中国南部から台湾に渡来し、気候があっていたことから台湾の地によく適応し、特に大甲渓より南の地区の台南、台中、高雄、南投の4縣で最も多く栽培されています。その中で、台南東山のドライロンガンは台湾でも有名で、3000台あまりのロンガン乾燥用薪釜は、文化資産的な教育的意義があります。

台湾には50種にものぼるロンガンの品種がありますが、現在は、粉殼、福眼、紅殼、青殼、五月眼、十月眼、水貢の品種が主流です。その中で、粉殼品種が9割を占め、糖度は26度にも達します。果実の大きさが揃っており、黄褐色の外観を持ち、果肉はコリコリとした淡白色、果粉は他の品種よりも多く、南投、高雄で多く栽培されています。

ロンガンの開花シーズンはミツバチの収蜜の最盛期と重なります。全世界の1/3を超える農作物はミツバチによる受粉に頼っていて、ミツバチは重要な環境指標とされているので、有機ロンガンの栽培をさらに貴重なものにしています。有機ロンガン農家は生態を均衡させるため、ロンガンの病虫害に立ち向かい、手間隙をかけて枯れ枝や落ち葉を覗くことにより、害虫の産卵を減少させます。また、草生栽培を利用し、マメ科の植物で間作を行い、定期的に枝を剪定し、風通しをよくすることにより、ロンガンの枝が成長できる空間を確保します。


有機ロンガンの果皮は緑色から淡い褐色に変化し、ザラザラした表面が滑らかになり、軽く押さえると弾力があるようになったら収穫できます。

以前の伝統的な習慣では、高齢者は落ちてくるロンガン花を集め、山に入って仕事をするとき、お茶のように入れて喉を潤したものです。現在ではロンガン花にはポリフェノールが、果皮にはポリフェノールとフラボノイドが豊富に含まれている天然の抗酸化物質の宝庫ということが科学的に明らかになっています。

窯焼き乾燥のドライロンガンは農家にとって重要な収入源で、通常1.8Kgの生のロンガンから0.6Kgのドライロンガンが作られ、1.8Kgのドライロンガンから0.6Kgのドライロンガン果肉が取れます。全部の工程に一週間かかり、労力が必要となるので、有機ドライロンガンは貴重です。

一粒一粒が透明でしっかりと太ったロンガンは、枝のまま収穫することで長期保存ができ、贈り物や供物に向いていますが、中元(台湾のお盆の御中日)のお参りの時には、「好兄弟(餓鬼道)」には必ず枝から外した粒を供えるようにし、神様には枝についたまま束にして捧げるようにします。ロンガンは保存が簡単で、枝についたロンガンの実をサッと水に通してから水気を切り、新聞紙で包んでビニル袋を被せて冷蔵庫に入れておけば、一週間保存が可能です。

ロンガンの葉、花、根、種子の仁はどれも、漢方薬として薬効があり、その滋養と効能は人々から称賛されてきました。ドライロンガン果肉とロンガン果肉ペーストは優秀な滋養強壮剤で、《神農本草経》には「長く服用すれば魂を強くし、賢さが増し、体を丈夫にし若さを保ち、超能力が宿り、知恵が湧き出る」と書かれています。ロンガンの樹は堅く、年輪が細かく積んでいて、高級家具や精巧な彫刻の原料となり、質の良い木炭の原料となります。

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